今回は今までに参拝者さんに尋ねられたとある質問について簡単に答えてみます。
まずみなさん、正中という言葉を御存じでしょうか。
正中とは神社の参道や社殿の中心を言います。正中は通ってはいけないと言われており、境内を歩く際には神社の指示に従って左右どちらかを通ることになります。
なぜ通ってはいけないかというと、御神前からの延長線上であり正中を通ることは神様に対して失礼なことであると考えられているからです。また神社や神職によっては正中は神様の通り道であると説明することもありますね。
ここで疑問。
「正中って何センチなの?」
うーーーん、難しい質問だなあと思いました。
正中といえば参道や社殿の中心であって、それ以上でもそれ以下でもないと答えたいところですが、もう少し納得のいく説明はないかと考えました。
そこで参考にしたのが屈行という作法です。
神職が神社祭式で用いる屈行という作法では正中を通るときに15度腰を折り頭を下げた状態で3歩進みます。
したがって正中は三歩分。成人男性の1歩は60センチだとか70センチだとか言われますが、衣装を着けた状態ではそんなに大きく歩けませんので大体90センチから1メートルくらいなんじゃないかなと考えます。
ということで、正中はどれくらいの幅かという問いには90センチから1メートルというのを回答としてここに置いておきます。