神社で奉仕する神職になるためには基本的に神社本庁が定める神職資格が必要で、資格取得後もその身分は神社本庁の定める階位・階級によってされます。
また、神社内では職階で立場が評価されるなど、神職の身分を測る指標は多岐にわたり、神社の運営に直接かかわった経験のある人でないと理解することは難しいでしょう。
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目次
神職の階位は神社本庁の定めにより浄階・明階・正階・権正階・直階に分類される
神職の身分は階位によって分類することができます。階位とは神職の学術上の能力を表すもので、上から浄階・明階・正階・権正階・直階に分類されます。
学術上の能力を表す指標ですので、皇學館大学や國學院大學を出身して間もない神職でも明階または正階という上位の階位を有します。
- 浄階:功績のある神主に与えられる階位で全国にも数えることができるほどしかいません。
- 明階:別表神社と呼ばれる神社の宮司になるにはこの資格が必要です。明階を持つ神職は「指導神職」とも呼ばれており、神職を指導する立場にある者を指します。
- 正階:別表神社の禰宜になるになるために必要な階位です。
- 権正階:一般の神社の宮司になることのできる階位です。「権」というのは仮という意味を持ちます。
- 直階:30日程度の講習を受けることのできる階位で、神職としてのスタートラインです。
以上が神職の階位の紹介とそれぞれの印象です。
神主の袴の色を決める「階級」は特級・一級・二級上・二級・三級・四級に分けられる
神職の身分は階級によっても分類されています。階級は神社での経験を表すもので、皇學館大学や國學院大學を卒業した神職も下の階級からのスタートとなります。始めは三級または四級の身分で、神社での経験や研修を受ける事で上位の階級になることができます。
袴の色は階級によって定められており、三級・四級は浅葱色、二級は紫色、二級上は薄い紋付の紫色、一級は濃い紋付の紫色、特級は紋付の白色の袴をつけます。
また神社には出仕という神職の見習いがいます。出仕は正式な神職とは認められておらず真っ白の袴をつけます。
二級上
二級
三級
出仕
神職の職階は宮司・権宮司・禰宜・権禰宜などに分けられる
神職の身分は職階で分類することもできます。職階とは宮司・禰宜・権禰宜などに分けられており、一般の人から最も認知されて分類かもしれません。
職階はここまでに紹介した階位・階級とは異なり、神社内での立場を表すものです。ただし、各職階につく神職は実務的には各々の神社の決定に基づいて選任されるものの、最終的には神社本庁によって任命されるという形式をとっています。
宮司とは神社の祭典を斎主として掌るとともに宗教法人を代表する者を指し、宮司を補佐する禰宜、禰宜の下位にあたり一般の職務に従事する権禰宜などの職階があります。また、宮司の下に権宮司を置いたり、権禰宜の下に宮掌と呼ばれる職階を置く神社もあります。
詳しくは以下のページで分かりやすく紹介していますのでぜひご覧ください。
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