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【大嘗祭とは】大嘗祭の意味や歴史について「準備から当日の式次第」

憲政史上初の譲位が行われ新たな天皇陛下が誕生しましたが、即位後初めて行われる最も重要な儀式の一つに大嘗祭というものがあります。

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今回は大嘗祭がどのように進められていくのかをに詳しく解説していきます!!

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大嘗祭とは即位後初の新嘗祭【内容と歴史】

通常11月の卯の日には新嘗祭が行われることになっています。

このうち天皇の即位後初の新嘗祭を大嘗祭とし、7世紀の持統天皇から始められ、文正元年(1466)の後土御門天皇大嘗祭を最後として221年間の間途絶えてしましますが、貞享四年(1687)には東山天皇の時に再興し、次の中御門天皇のときには行われませんでしたが、その次の桜町天皇の時から現在まで続いています。

大嘗祭は新嘗祭と同様に収穫に感謝するとともに、新しい御代も国家が安泰で平和にあるようにという決意を新たにするものでもあります。

 

大嘗祭という読み方は『日本書紀』では「オホニへ・オホヘ二・オホナヘ」とし、11世紀末の『類聚名義抄』では「オオムベ」としています。

大嘗祭は大嘗宮を造営して行う

新嘗祭は宮中三殿とつながった神嘉殿で行われますが、大嘗祭では大嘗宮地鎮祭の儀が執り行った後に大嘗祭のために造営した大嘗宮で行います。

 

大嘗宮は南北55間、東西36間からなり、周囲を垣根で囲まれています。この建物は東西に分かれており東を悠紀院、西を主基院といい、それぞれに皇后宮帳殿、神饌の供えられる帳殿、楽を奏上する楽舎、皇族方の参列する小忌幄舎などが設けられます。

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悠紀とは斎酒(ゆき)とも表され清浄な一画を意味し、主基とは「次」とも表され、悠紀に次ぐという意味です。

 

悠紀院には悠紀殿、主基院には主基殿という建物があり、その内部は堂という前室とその奥の室という部分から構成されており、室には神を迎えるための神座と天皇の御座が用意されています。

いずれも樹皮が付いたままの黒木(長野県産の「からまつ」)を用い、屋根には青草、壁には草や筵で覆われています。平安時代以前は床を張らずに草を束ねて敷いていましたが、平安時代以降は床がつくられ加えて階段なども作られるようになりました。

また、大嘗宮には膳屋みけや臼屋うすやという建物が付属しており臼屋では脱穀精米して膳屋で神饌として調理することになっています。

 

 

大嘗祭前から大嘗祭以後の祭儀・式次第

大嘗祭の祭儀次第は平安時代に成立した「貞観儀式」の「践祚大嘗祭儀」に規定されており、現在も古代からの形態をそのまま残して行われています。

御禊の儀・大祓の儀・鎮魂祭

大嘗祭の2日前

どちらも心身を清浄にするための儀式で、大祓は皇族方の祓も行います。

これらは大嘗祭の2日前に行われており、一世一代の大嘗祭のためには欠かせない儀式です。

大嘗祭の前日

大嘗祭の前日の夕方には掌典職によって執り行われます。

これは天皇の魂を強化することを目的として行われるもので、皇室祭祀について定めた登極令にも定められる重要なものです。

大嘗祭当日

当日の朝から悠紀院、主基院の装飾を行います。

暮色濃くなってきた頃、掌典長は束帯に小忌衣を加え、冠には日蔭蔓をつけて悠紀殿、主基殿に進み御神座を奉安します。

悠紀殿の膳屋から稲舂歌という稲を搗く際にうたわれる歌と共に祭儀は始まり3名の采女が稲舂の儀を行います。その後掌典職が悠紀院の庭積帳殿に参入し、神饌を供えてから掌典長が悠紀殿内で祝詞を奏上します。

その後は明かりを持った侍従2名が天皇陛下、続いて皇后陛下を先導し悠紀殿にいらっしゃり皇族方は幄舎につかれます。次に第15代応神天皇の御代から続く風俗歌を歌い舞を踊ります。

これらが終わると、午後9時~9時半頃から掌典長の「オーシー」という掛け声と共に天皇は悠紀殿に入り、これに蝦の鰭槽という天皇陛下が手を清める道具とという水を差す道具を持った掌典2名が続き、さらに天皇陛下の介助を行う采女8名が続き、最後にさまざまな神饌を持った掌典が入ります。

天皇陛下は悠紀殿では悠紀御膳と呼ばれる神饌を自ら来臨された神に奉り、天皇ご自身もこれを召し上がります。これを神饌親供または薦享の儀と言い、午後10時半~11時ごろまで続きます。

悠紀殿での儀式が終わると続いて主基殿に渡り午前3時~3時半から主基御膳と呼ばれる神饌を供えて神饌親供が行われ、悠紀殿と同様に進んでいきます。

大饗

古来から大嘗祭の後には宴が必ず行われており、かつては翌日から悠紀節会・主基節会・豊明節会が3日間に続けて行われていました。

憲政下では2日間の大饗の儀を行うこととされ、平成の大嘗祭では2日間に3回の宴がひらかれました。

この宴には悠紀地方・主基地方の風俗歌や五節舞が披露され、内閣総理大臣が祝辞を述べることになっています。

 

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